レユニオンの風香るアルバム マヤ・カマティ [インド洋]
レユニオン新世代の女性シンガーのデビュー作が登場です。
ジャケットがステキで目にとまったんですが、このマヤ・カマティ嬢、
マロヤをロック化したレユニオンを代表するバンド、ジスカカンのリーダー、
ジルベール・プニアの娘さんだそうです。
詩人や文学者でもあるジルベール・プニアは、
カリスマティックなアーティストとして知られる人で、
マヤが小さい頃には、アラン・ペテルもよく家に遊びに来ていたんだそう。
アランはジルベールと同い年で、親友同士だったんですね。
アラン・ペテルは95年、マヤが10歳の時にアル中で亡くなってしまいますが、
13年にマヤが女性アーティストとして初のアラン・ペテル賞を受賞するとは、
縁のある話というか、よしみがあったことを感じさせますね。
マヤの音楽性は、父親たちのいかにもヒッピー世代らしい、
エキセントリックな面の強いマロヤ・ロックとは感覚の異なる、現代っ子らしいもの。
オーガニックなアクースティック・サウンドをまといながら、マロヤを知的な作風で聞かせます。
バックはウクレレ兼ギター、キーボード兼ギター、パーカッションの3人がメインで、
曲によりベース、ドラムス、トランペット、チェロなどがゲストで加わっています。
微量なエレクトロも交えた洗練されたサウンドが、よくこなれています。
アフロ色強いマロヤが苦手な人にとって、聴きやすいサウンドともいえそうです。
ウクレレの音色が運ぶ潮騒の香りと、カヤンブの横揺れのスウィング感が、
猛暑にうだるオツムにやさしく響きます。
Maya Kamaty "SANTIÉ PAPANG" Sakifo 88875013552 (2014)
2015-07-25 00:00
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