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パキスタンのカッワーリー@代々木公園 [南アジア]

東京在住の音楽ファンの楽しみのひとつに、各国大使館が代々木公園で行うイヴェントがあります。
各国料理に舌鼓を打ちつつ、現地盤CDを探す楽しみもありますけど、
商業公演ではとても実現しそうにない、意外な歌手やミュージシャンが来日したりするから、
事前のプログラム・チェックが欠かせません。
なんせ、時にはびっくりな大物が出演したりしますからねえ。
2008年のブラジル・フェスティバルではなんと、ジョルジ・ベン・ジョールが来たんですよ!
これが入場無料のフリー・コンサートで、日本に暮らすその国の人たちと
一緒になって楽しめるんだから、行かないわけにはいかないでしょう。

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で、先週の日曜日、パキスタン・バザール2012に行ってまいりました。
お目当ては、本国パキスタンから招聘されたカッワーリーの実力派若手グループ。
バダル・アリー・ハーンという名前は知りませんでしたが、
ひさしぶりに聴ける生カッワーリーに、期待わくわく。

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いやぁ、楽しかったあ! 期待以上のパフォーマンスでしたね。
ヌスラットを別にすると、これまで日本で観たカッワーリーでは最高のものでした。
やっぱりカッワーリーは、お上品なコンサート会場で観たって、雰囲気が盛り上がりません。

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代々木公園のステージは、パキスタン人・日本人入り乱れてダンス!ダンス!ダンス!
観客が振舞うお捻りでドル札が舞い、聖者廟で歌われる現地さながらの熱狂ぶり。
40分の予定時間はとっくにオーヴァー。次に予定されていたプログラムを蹴散らし、
2時間弱たっぷりの大熱演。観客は興奮のるつぼと化しました。
村山先生とサラーム海上さんも裏方に回り、観客にお捻りを促しつつ、
ばらまかれたお札の回収に汗を流されていました(おつかれさまでした)。

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カッワーリーのコンサートでは、イスラーム神秘主義うんぬんという口上に、
つい神妙な顔をして聴いてしまいがちになりますけれど、
曲の終わりにお行儀よく拍手してるだけじゃ、ぜんぜん盛り上がりませんって。
カッワールが煽る即興に呼応して踊りまくれば、歓喜のトランスもやってこようというものです。
ぼくの隣で、「パキスタン音楽、やべぇ、やべぇよ」と言いながら踊ってたおニイちゃん、
面白かったなあ。「やばい」のはパキスタン音楽じゃなくて、カッワーリーなんだけど。

代々木公園のイヴェントは、その音楽が聞かれる場の楽しさを、
現地の人から教えてもらえる貴重な機会でもあります。
コメント(2) 

コメント 2

石田昌隆

この日は法事で行けなくて残念でした。後ろで人が大勢踊っちゃってるときの、やべぇ感じが写真からも伝わってきておもしろいですね。
by 石田昌隆 (2012-03-28 09:45) 

bunboni

ステージに客が上っちゃうのは、代々木公園イヴェントのお約束みたいなもんですけど、
カッワーリーでダンスは日本初だったかも?
マスト!マスト!とヌスラットでおなじみのフレーズ炸裂で、バダルもやばかったっす。
by bunboni (2012-03-28 20:05) 

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