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バルカンの歌 イムラン・サルカン [西アジア]

BALKAN ŞARKILARI.JPG

マケドニア移民の家系で、アルバニア生まれのトルコ人女性シンガーという、
その出自を聞くだけで、数多くの物語をその背中にしょっていそうな人ですね。
写真を見るところ、30代半ばといったところでしょうか。
あまり若くなさそうにお見受けしますが、これがデビュー作だそうです。

タイトルはずばり『バルカンの歌』。
妖しくもひらひらとした音色を響かせるクラリネットに、ぶりぶりのテナー・サックス、
さらにトランペットとユーフォニウムが加わったバルカン・ブラスが大活躍しています。
ブラスの急速調フレーズに、ぴたりとユニゾンでハモるアコーディオンや、
かくし味となっている男性コーラスなど、ひさしぶりにジプシー・サウンドを満喫しました。

マケドニア民謡をアレンジしたレパートリーを中心に、
ドラムスやベースのリズム・セクションも加え、ダンサブルに仕上げた痛快なアルバムです。
イムランのヴォーカルは、あまりコブシを使わず、ストレートな歌いぶりで、
トルコらしい端正さを感じさせるもの。
ジプシー的な歌い回しとは違った、ハルク風なところが案外聴きやすく、
幅広くアピールできそうな気がします。
ジプシー・サウンドが苦手という人にも、これならいけるんじゃないでしょうか。

İmran Salkan "BALKAN ŞARKILARI" ADA Müzik no number (2010)
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