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還暦を超えたサルセーロのデビュー作 リコ・ワルケル [カリブ海]

Rico Walker  SABOR Y CADENCIA.jpg

1曲目の歌い出しの圧の強さといったら。
これぞ、ソネーロ。特級のサルセーロじゃないですか。
この王道サルサぶりには、頬も緩もうというものです。
今年は立て続けに、サルサ良作と出会えるなあ。

リコ・ワルケルと読むのか、それとも英語でリコ・ウォーカーでいいのか、
よくわからないんですが、おぼえのない名前です。これがデビュー作といいますが、
顔立ちや歌いぶりからして、すでにヴェテランの風格ありあり。
それもそのはず、60年ニュー・ヨーク生まれ、3歳でプエルト・リコへ移住、
88年に初レコーディング、90年代はウィリー・ロザリオ楽団に
オルケスタ・ラ・プエルトリケーニャで歌ってきた人だというのだから、
キャリアのある実力者じゃないですか。

チェックしてみたら、エディ・モンタルボの12年作や、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2012-12-07
プエルト・リコ・オール・スターズの13年リユニオン作にも参加していましたよ。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2014-03-24
遅すぎたデビュー作というか、満を持してというか、
制作陣が力を入れたのがよくわかる、素晴らしい仕上がりです。

音楽監督はベネズエラ人ピアニスト、ロナルド・キロス。
レコーディングは、マイアミのロナルド・キロスのスタジオに、
カラカス、マドリッドと3か国で行なわれています。
ミュージシャンはベネズエラ人が中心ですけれど、
ラテン・ジャズ・シーンで注目を集めるプエルト・リコの若手ピアニスト、
ペドロ・ベルムーデスが、ピアノとアレンジで3曲に参加しています。

アルバム全編、バイラブレなサウンドが満載。
キューバのクアトロをフィーチャーしたソン・モントゥーノも聞けて、大満足です。

Rico Walker "SABOR Y CADENCIA" Salsaneo 0845 (2022)
コメント(2) 

コメント 2

笹井章

ここ何年もサルサの新譜は追いかけていなかったので、いいアルバムを教えていただきました。お歳の割には音域の高いものが多いようで若干きつそうなところもありますが、王道のプエルトリコ・サルサ全開でとても気持ちいいです。M2、ジョニー・リベーラのNoValeLaPenaのメロをまんまいただいているところもありましたが、ご愛嬌でしょう。いい曲ですから。それにしても、オルケスタのグルーヴは素晴らしいです。ホーンセクション、あまりに縦の線がきっちりしているので、もしかして打ち込みかなあ、とも思いましたが。リズムはどうかわかりませんが、何か同期ものはクリック程度でも使っているかも知れません。やけにかっちりしたリズムに聞こえるので。
Walkerは歌中で何度か「リコ・ウォーカー」と言っているのが聞こえるので、英語発音だと思います。
by 笹井章 (2023-05-08 13:24) 

bunboni

クリックを使わないレコーデイングは、今日びもうないんじゃないでしょうか。
リコ・ウォーカーと言ってましたか! ルベーン・ブレイズと同じように、現場では英語読みが一般的なんでしょうね。
by bunboni (2023-05-08 15:37) 

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