22年前のお正月アルバム ハム・スィーウォン [東南アジア]
アメフォンさんがカンボジアで買い付けたという中古CDから拾ってきた一枚。
ぼくのごひいきのハム・スィーウォンをフィーチャーした、
カンボジアの伝統ポップであります。打ち込みのプロダクションに、
カンボジアの伝統楽器を織り交ぜた歌謡サウンドですね。
時節柄ぴったりの「お正月アルバム」で、クメール・ポップの大手レーベル、
ラズメイ・ハング・メアスの100番というキリ番も、なんだかおめでたい。
ハム・スィーウォンは、ずいぶん昔に話題にした人ですけれど、
クメール・ポップの世代交代も進んで、
最近ではトンとその名を聞くこともなくなっていました。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2012-10-16
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2014-03-14
表紙に「2001」と大書きされていて、もう22年も前のCDなんですねえ。
いまやカンボジアも配信がメインになってしまったらしく、
CDは制作されていないようなので、フィジカル・ファンは、
こういう中古CDを探すしかないんであります。
もっとも、この時代のクメール・ポップの方が、
現代のものより断然美味なので、ぼく個人としては困りはしないんですけれど。
で、この「お正月アルバム」。ニュー・イヤーといっても、
おそらく4月のクメール正月のことだとは思いますが
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2015-02-09
のどかで、やわらかなノリは、のんびり過ごすお正月にぴったりです。
この丸っこいノリは、クメール人のリズム感のなせるわざなんだろうなあ。
ウチコミを使っていても、このノリが出るのは、カンボジアならではですよねえ。
現在のクメール・ポップからは、もはや失われたノリであります。
チャーミングな声のハム・スィーウォンが、
コブシ使いもほがらかに駆使する歌いぶりが、
もういいお湯加減というほかありません。
身体の芯からあったまる歌声ですよ。
落ち着きのあるクセのない声で、細やかなこぶしを回す
ノイ・ヴァネットの安定した歌いぶりに、
反対にアクの強いダミ声で、芸人臭たっぷりのヴォーカルが
魅力のメアス・サランと、当時の名歌手たちの歌いぶりを堪能できます。
Him Sivorn, Pich Ponleu, Noy Vannet, Meas Saran and Touch Sreynech
"KHMER NEW YEAR SONG" Rasmey Hang Meas Production 100 (2001)
2023-01-04 00:00
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